上の図を見て頂くと分かるように、太陽の南中高度(正午の太陽の高さ)は夏と冬では大きく異なります。図では軒の出で表現していますが、窓が取り付けられている面より出っ張った部分があることで、夏の太陽光はそこで遮られ、室内に侵入しにくくなり、室内温度の上昇を抑えることが出来ます。
反対に冬で考えてみましょう。冬至の南中高度は約30°となっており、低い位置から室内に光が差し込むことになります。太陽高度が低いので、光は庇や軒の出の下から室内に差し込むことになります。冬の室内は暖かいに越したことはありません。ですから、暖かい太陽の光が室内に直で入ってくることはとても良いことになります。
以上のように、太陽の光は季節によって時間によって室内空間に大きな影響を及ぼします。では、夏の太陽光を室内へ侵入させないためには、どうしたらよいのでしょうか。
これは私が作成した模型ですが、窓の上に出っ張りがあるのはお分かりになるでしょうか。こちらは庇というもので、家屋の開口部(窓、出入口)の上に取り付けられる日除けや雨除け用の小型の屋根のことを言います。この庇があることでどんな効果があるかお話します。
この写真で注目してほしいところは庇の下に伸びる影です。この影は庇が作り出しています。影が窓にもかかるように落ちているのがお分かりだと思いますが、このほんの少しの出っ張りが、室内に侵入する太陽光を遮ってくれることで、室内温度の上昇を抑えることが出来ます。屋根の軒の出(外壁から外に出っ張っている部分の屋根)が出ていることでも影が落ちて同じような効果をもたらします。また、庇をつけること以外にも「簾」を窓の外側につけることでも、室内温度の上昇を抑えることができます。
太陽光は自然のものです。これをどう住まいに生かすかは人間次第です。眩しい日差しをうまくコントロールして、住みやすい住まいに!
ゆとりと生活動線に拘った
20代で建てる自然素材の家
OPEN HOUSE
【長期優良住宅・若蔵】
日時:2020年8月29日(土)~
場所:新潟市秋葉区山谷町1丁目13-32
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