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2020/12/04

防音室の施工事例紹介

こんにちは、清新ハウス高井です。
 
 
今回は「防音室」についてお話します。生活していく中で音というのは必ず発生してしまうものです。その音は隙間を通って外に漏れてしまいます。楽器の演奏は生活音より大きく、特に夜は練習したくても音漏れが気になって練習できなかったり、逆にそとの音がうるさくて演奏に集中できなかったりと不便な点がいっぱいです。防音室を計画した施工事例を基に音の広がり方などについてご説明します。
音は、空気中や水中に限らず個体の中にも伝わりますが、真空の中では伝わりません。物体に一方から力を受けて圧縮されると、もう一方から力を逃がそうとして、圧縮した部分が次々に移動していきます。物体が圧縮されている部分(密な部分)と分散している部分(疎な部分)からなり「疎密波」と呼ばれる波によって伝えられます。音速は温度が高いほど速くなります。
音には「反射」「屈折」「透過」などの現象があり、例えば屈折は温度の異なる温度の境界層で音の方向が変わることをいいます。他にも音響特有の現象として「回折」「干渉」「マスキング現象」というのものあります。
音を発すると壁などで反復反射するため、音源が消えても音が残ってしまいます。この現象を「残響」といい、室容積(部屋の大きさ)が大きいほど残響時間は長くなります。音楽ホールは聴くことを主としているため、残響時間が長い方が良いとされています。しかし、上達を判断する教室や練習室などでは残響時間が短い方がいいと言えます。
そして音には悪条件である現象もいくつか存在します。そのうちの一つである「反響(エコー)」は、直接聞こえる音と反射して聞こえる音が少しずれて聞こえることにより、1つの音が2つに聞こえる現象をいいます。壁と床、または天井と床が平行である場合に発生した音が延々と反射を繰り返すことで生まれます。エコーが発生すると、反響した音がしばらく残るので、音の明瞭度(聞き取りやすさ)が低下します。
エコーの改善には、平行に向き合う面を作らないこと、吸音材を用いること、壁や天井を不規則面にするなどが挙げられます。写真を見て頂くと分かるように、天井に何かついていますよね。これは音響用天井材で穴が開いている部分と開いてない部分が一定に並んでいます。ほんの小さな凸凹ですが、これによって反響を抑える事ができます。また一番手前の壁には小さな穴の開いた(この穴が大事!)吸音効果のある壁材を使用しています。家具等を置くことでも室内は凸凹な不規則面になり、このことで音が均一に分布され、反響を防止できます。
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